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08.04.21

夫婦卓袱台

卓袱台

先日、谷中散策中に立ち寄った「ノスタルジア」という昭和初期あたりのアンティーク雑貨を扱ってるお店に、見たことのある卓袱台がおいてあった。

見たことある…というのはちょっと語弊があるかな。

実際には「現在使っている」が正しい表現。




今現在、我が家の居間で活躍しているメインテーブルは、ユキコが子供の頃から使ってきた卓袱台。

正確に言うと「ユキコの曽祖父の代から使われてきた」という卓袱台。

要するに、三代前から使われてきたというワケで、およそ100年くらい前に買ったモノだと推測される。

その「現在我が家で使っている」のと同じ卓袱台が、ノスタルジアにおいてあったワケだ。

後日、家のモノの寸法を測ってから再び訪れると、完璧に同じサイズ。

「こんな運命的な偶然はない」というコトで、即購入+持ち帰り。




100年も前のコトを詳しく知っているワケじゃないので、ここからはあくまで推測の域を出ない話。

1900年前後っていうのは、元号でいうと明治30~40年あたり。

おそらくその頃に工場で大量生産される工業規格品の家具なんていうのは一般的ではなかったろうから、家具の類はまだ手作りがメインだったんじゃないか…と思われる。

全国チェーンの家具販売店なんて当然ないだろうし、民芸品でも何でもない全く同じ規格の家具が販売されてるとすれば、おそらく同じお店だったんじゃないか…と思われる。

コレが特に一般的な卓袱台のデザインってワケでもないだろうし、天板の角や足のアールまで同じデザインっていうのは、同一店舗で生産・販売されていたモノである可能性が高いんじゃないか…と思われる。

ベストセラー&ロングセラー商品なのかは知らないけど、もし手作りだとすれば、そんなに多くのロットが生産されたとは思えないので、せいぜい数十、多くても百数十ってトコじゃないか…と思われる。

販売期間もそれほど長期間じゃないだろうし、おそらく近い時期に別々の人に買われていったんじゃないか…と思われる。




そんな別々の人生を歩んできた2つの卓袱台が、およそ100年の時を越えて、この駒込の地で再会。

う~ん、ホントに運命的。




帰ってから2つの卓袱台を色んな置き方で並べてみていたんだけど、横に並べてみると…

木目が…

わかるかなぁ…?

俺には、木目が限りなく合致するように見えるんだけど。

ていうか、一致していて欲しい。

1枚目の写真の左側が以前から家にある方で、かなり使い込んでいたうえに、ユキコがオリーブオイルでコマメに手入れをしていたから風合いが若干違いはするんだけど。




前述のような「職人の手作り」であれば、当然だけど1本の木、1枚の板から複数作り出すコトも多かったハズ。

当時はまだ合板なんてモノもなかっただろうから、その可能性はかなりあると思うんだけど、もし同じ板材から作られたモノだとすれば、ホントにドラマティック。

そうだったら嬉しいなぁ。




ま、コレで家に他人を招いても、みんなでご飯を食べるのに苦労しなくなるので、それだけでも充分嬉しいんだけどね。