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モモ:ミヒャエル・エンデ

近所の古本屋で見かけて、懐かしくなって衝動買い。じわじわ一ケ月くらいかけてようやく読み終えた。

いやしかし、スゴイなミヒャエル・エンデ。
時間のなくなった大人として、時間の何たるかを考え時間があることの大切さ・豊かさを感じるコトはそう難しくないだろうとは思うが、それを子供に分からしめる発想はとても難しい作業だと思った。実際、この児童小説「モモ」も、大人が読んだ方が実感の湧くイメージが強いとは思うが、それでも子供が読んで、心に留めておくインパクトは十分だ。

俺は本をまったく読まない子供だったので(今でも大して変わりはないが)、正直「ウチにもあったな~」程度にしか覚えていなかったが、これは非常にもったいないコトをした。やっぱり読書って大切だ。

しかし、今や俺も「時間貯蓄銀行の貯蓄者」に成り下がっている現実に、とても寒気がした。俺も実は忘れているだけで「灰色の男」と契約してしまったのだろうか・・・。貯めた時間は返ってこない。もし例え返ってきても、何に使うというの?今という時間は今しかないし、そのことを忘れて「無駄なく」とか「効率的に」なんて進めて最終的に何が残るの?

とてもシンプルな疑問に、大いに葛藤させられる。
これは大人が読むべき一冊だ。