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NHKの番組「地球大好き」より。

いわゆる植林事業で植える杉林。

国の事業として建材に適した杉を植林し、杉だけの林、森を全国いたるところに作り続け、挙句花粉症の一因となるスギ花粉の異常な増加を引き起こしている。

話では、杉の植林は苗木の段階から成木に育つまでに段階的に間伐を行い、実際に成木になるのは植えた杉の3分の1程度でしかないらしい。しかも、間伐、枝打ち、下草刈りなどは全て人力作業なので人件費が恐ろしくかかる。しかも、間伐によって伐採されたスギは何にも利用されずその場に放置されているのが現状らしい。


ところが、「清太郎さんの森」では、杉だけでない様々な樹木が生い茂るなかで、全く間伐の必要もなく、杉のみの林で収穫できる以上の杉の木が生育している。(実際成木になるまでには、まだ30年程度かかるらしい)

この「清太郎さんの森」は林業家の佐藤清太郎さんが、現在の林業のあり方に疑問を抱き、独自の方法を20年も前から実践している森。自生する広葉樹の木々と植林された杉が自然に近い形で生きており、杉林だけでは見ることの出来ない生態系が実現されている。

しかも、ただ自然の森に杉を植えているだけではなく、事業としても現状の杉植林事業よりも優れているという。前述の人件費削減だけで、実に現状の7割をカットすることが可能らしい。


ものすごく当然の話ではあるが、こういう取り組みこそ自然環境保護だけに留まらず、国家財政再建の鍵になっていくのではないだろうかと真剣に思う。

もちろん、国家的にこの取り組みを実践すれば、現在の林業に携わる人々が失業の危機を迎える可能性もなくはないだろう。ただ、現実に7割の削減は見込めないにしても、無駄を減らす細かい取り組みを行っていくコトが、とても大事であると感じた。