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05.06.22

たった今

日本代表のワールドユース2005が終了した。

決勝トーナメント1回戦(ベスト16)で恐らく最弱決戦だったであろう日本vsモロッコ。
ワールドユース史上初めて未勝利で決勝トーナメント進出という恥ずべき記録を残した日本代表だったが、結局最後の最後まで勝利という結果を残すことは出来ずじまいで大会を去ることになった。


ヨーロッパでの大会というコトもあって、ヨーロッパの代表チームはもちろんのこと、このモロッコ代表のようにヨーロッパのクラブで既にプロとして契約している選手が多く、比較的レベルの高い国が多い大会だと思ったが、特にそういう環境だったために、日本代表にはプロ選手を差し置いて大学生というアマチュアを重用するという大きな過ちを感じざるを得なかった。

プロ選手が少なく、仕方なしに学生選手をスタメンで使わざるを得ないのであれば、まだ納得はいくが、この大会を通じて(というよりももっと前から)やはり「アマチュアは、いかに上手であってもあくまでアマチュア」だということが素人目にもハッキリ見てとれたのにも関わらず、あくまで指揮官がその姿勢を最後まで変えなかったコトが非常に残念だった。


プロ選手として契約することが可能であったのにもかかわらず、「サッカーだけで食っていく」という気概に欠け、技術的、肉体的、精神的にプライドを欠いた「ただサッカーがちょっと上手な子供」をチームの中心に据え続けたコトが、結果的に試合を左右する重要なファクターだったと思う。

実際にモロッコ戦のロスタイム、決勝点を決められる前のプレーで、途中交代で入ったアマチュアの10番は何でもないバックパスをミスし、結果相手に自陣でのスローインを与え、そこから決定的なスルーパスを通されて決められた。

もちろんプロ選手であってもミスはするが、簡単なミスを繰り返し続ければプロはその代償を自らが負うことになる。アマチュアの世界では、そこまでシビアに自分の生活までかかるような事態は起きないので「ごめんごめん」で済まされるのかもしれないが、このような大会でそんなことは通用するハズがない。相手はプロなのだから。


確かに、未来を背負う可能性豊かな子供達に、プロだのアマだの言わず経験を積ませてやるのは大事なことだろう。が、あくまでも日本にはプロフェッショナルの基盤があり、この世代でもプロとしてサッカーに生活をかける人間がいるワケだから、あくまでそこを疎かにしてはいけないと思う。

「結果を残しているプロをベンチに座らせて、結果を出せないアマを先発で使い続ける」という矛盾が、今後繰り返されるようであれば、日本代表の未来は明るくないだろう。


しかし、結果はともあれ内容に期待が持てるようならまだ救いがあるのだが、試合内容は悪いうえに、それ以前の「試合に勝つ」とか「相手に勝つ」という気概や、「プライド」「闘争心」というものが全く感じられなかったコトが非常に残念であり、また今後のコトを考えても気がかりだ。